金属加工
朗〜ATELIER HOGARAKAでは地金(金属)の板から曲げ加工、指輪成型、
削り加工を手作業で行っています。
一つ一つ手作業で行っているので、全く同じ作品はできません。
地金を削る時にはヤスリを使い、ロウ付け(溶接)をするときにはバーナーを使い、
指輪などの曲げ加工には芯金、木槌を使います。
鋳造を使わないので大量生産はできません。
作業の流れ
デザイン画を描く→
指輪の形、色の配置、象嵌をどの部分に入れるか考えます。
制作→
デザイン画を元にどの部分に色金がくるかを確認してロウ付けをしていきます。
すべてロウ付けし終わったら、曲げ加工に入ります。
四分一の合金は金や銀とは違い、とても硬いので曲げるのも一苦労です。
板から丸く丸め指輪の形になったら、ヤスリで削りだしていきます、
その時もデザイン画を見ながら作業していきます。
ヤスリで削り終わったら今度は磨きに入ります、
磨きはキサゲ、朴炭、炭粉、バフで段階を踏んで磨き上げていきます、
磨き上げたあとに点象嵌などの象嵌を施す場合もあります。
最後に煮色を行います、作品を脱脂し、大根おろしで洗った後、煮色液で煮込みます。
20〜30分煮込み色が上がったら完成です。
磨き
キサゲ、ヤスリ、朴炭、バフなどで段階をふんで磨き上げる。
象嵌
象嵌とは下地の金属(地金)に違う金属で作った紋金を嵌め(はめ)込む技法のことを言う。
簡略にいうと下地の金属に違う金属を嵌め込むことにより色の違いを出し、
それぞれの金属の表現を豊かにする。
象嵌は古墳時代からある技法で、武士の刀剣の装飾にも用いられていた。
象嵌の種類には、平象嵌、高肉象嵌、線象嵌、打ち込み象嵌、切り嵌め象嵌、
魚々子象嵌、剥ぎ合わせ象嵌、布目象嵌、流し象嵌などがある。
色金
色金とは赤銅、四分一、紫金、黒味銅、葡萄合わせ、などの
日本独自の合金のことをいう。煮色液で煮込むことより錆びさせ、独特の錆び色を出す。
銀と銅、金との合金でできている。
煮色仕上げ(にいろしあげ)
煮色仕上げは煮色液という、緑青と硫酸銅の水溶液を作り一度沸騰させ、
火を緩め煮立った状態で作品を煮込むことにより
科学的に腐食させ、金属に色をつける技法。
木目金
銀や銅、金、赤銅、四分一などから自分の出したい色の金属を選び、20~30層に重ね、
炉やバーナーでとも付けをし、できた塊を鏨(たがね)などで彫り模様を出し、
延べ鎚(金槌)やローラーで延ばし、また鏨で彫り、延ばしを何度と繰り返すことで
独特の木目模様を表現する。
鏨の彫り方や、延ばし方の違いでまったく同じ模様が出ない事から、世界で一つだけの
模様が生まれる。
木目金は江戸時代を中期に刀の鍔(つば)に用いられたのが始まりとされる。
刻印
「SILVER」「K18」などの刻印があります。
朗〜ATELIER
HOGARAKAではオリジナル刻印で「朗」の旧字体で
配置が逆の「朖」の刻印が打ってあります。
|