素材|Material

MATERIAL|金属の種類

金属の種類

カラーゴールドについて

ゴールドは合金の含有物質、含有量を変える事によりイエローゴールド、ホワイトゴールド、レッドゴールド、ピンクゴールド、グリーンゴールドなど多彩な色を出すことができます。
ATELIER HOGARAKAではこの多彩なゴールドを"カラーゴールド"と呼ばせて頂きます。
 

金 Gold

金は特有の金色の貴金属、金属の中でもっとも展延性に優れ、細い線や薄い箔に加工することもできる。K18など一般的言うのは、
24分割した時の金の割合が24分の18、パーセンテージで表すと75%が金で、残りの25%が銀や銅で補われている。
これは純金が軟らか過ぎるため強度を増すために銀や銅を加える。
またその割合で銀と銅が半々5:5であればイエローゴールド(YG)、銀が多ければグリーンゴールド(GG)、銅が多ければレッドゴールド(RG),
K18のホワイトゴールド(WG)は金75%に対し25%はパラジウムで割られている。
ゴールドの刻印は18金の場合"K18"、22金の場合"K22"と打たれています。
 

プラチナ Platinum|白金

プラチナは白色の金属で、元素記号Pt、パラジウムやロジウムに近い元素です。
ジュエリーに使われる貴金属の中で最も安定していて空気中で変色する事はありません。酸化しない金属です。
プラチナは変色しないので日本では結婚指輪といった長く愛用するジュエリーに使われています。
プラチナは単体(純プラチナ)だと柔らかく変形や傷がつきやすい為、一般的にプラチナ900という合金でジュエリーで使用されています。
これはプラチナにパラジウム(Pd)を10%添加して強度を上げている合金です。
その他にもプラチナ950やプラチナ850などの合金があります。
一般的なプラチナ製品には最終仕上げでロジウムメッキを施して表面の強度を高めています。
ロジウムはプラチナよりも白色が強いため、プラチナ本来の色味とは違ってしまいます。
ATELIER HOGARAKAではプラチナそのままの色味で制作することも可能です。
プラチナ製品には"Pt900"や"Pt850"と刻印が打たれています。
 

銀 Silver

銀白色で、可視光線の全域に渡って金属中最も高い反射率を示す。
 

銅 Copper

元の色は桃色で、煮色仕上げにより発色し熟れた赤い柿色。
 

金種

金種

YG-イエローゴールドは黄色、RG-レッドゴールドは赤色(赤金とも呼ぶ)
GG-グリーンゴールドは黄色み掛かった緑色(青金とも呼ぶ)、WG-ホワイトゴールドは白、銀色。
ホワイトゴールドは"白金"かと思うかも知れませんが、日本語の"白金"を表すのは"プラチナ"のことです。
 

色金

色金とは
色金(Irogane-イロガネ)

色金とは日本の伝統的素材で「赤銅」「四分一」「紫金」「黒味銅」「葡萄合わせ」などの日本独自の金・銀・銅合金です。
煮色を行う事により美しい色を発色します。
金、銀、銅と色金の組み合わせ合金率により金属による多彩な色表現を可能にします。
 ※色金とカラーゴールドは別の素材です。
 
煮色(Niiro-ニイロ)
色金の着色方法を「煮色」と言います。
緑青と硫酸銅の水溶液(煮色液)で煮込むことにより人工的に錆びさせ独特の美しい錆色を出します。この煮色仕上げは金属表面に着色する日本の伝統技法です。
 

色金の種類

色金の種類

 

四分一|朧銀 (Shibuichi-シブイチ|ロウギン・オボロギン)

銅と銀を主体とする合金で、微量の金も含まれている。
四分一には色の違いから白四分一、上四分一、並四分一内三分、並四分一外三分、黒四分一があり
すべて銅と銀、金の合金比率の違いでできている。白四分一は白く、黒四分一は黒い、中間の並四分一はねずみ色になる。
色を出すためには、煮色仕上げを施さなければならない。
白四分一 煮色仕上げにより酸化させると銀色に近い白色、ねずみ色掛かっている。
上四分一 煮色仕上げにより酸化させると独特のねずみ色に発色、灰色、並四分一よりも明るい。
並四分一 煮色仕上げにより酸化させると上四分一よりも暗いねずみ色に発色、暗い灰色
黒四分一 煮色仕上げにより酸化させると黒っぽく光沢のある灰色に発色する

 
赤銅 (Shakudo-シャクドウ)

烏(カラス)の濡れた羽の色に似ている事から"烏金"(ウキン)とも呼ばれる。銅と金の合金で煮色仕上げにより、青みのある黒色になる。

 
紫金 (Murasakigane-ムラサキガネ)

銅に7~13%の金を含有するものを紫金という、色の着きは遅いが着くと紫がかった深い色になる。

 
黒味銅 (Kuromido-クロミドウ)

煮色仕上げにより酸化させると暗い茶色に発色する、チョコレートのような茶色。

葡萄合わせ (Budoawase-ブドウアワセ)

煮色仕上げにより酸化させると暗い黒に近い微かな紫色。
  

色金の注意点

色金の注意点

銅合金の金属、白四分一、上四分一、並四分一、黒四分一、赤銅、黒味銅、葡萄合わせ、紫金は煮色仕上げする前の色は
すべて明るい桃色、煮色仕上げで酸化させることにより独特の色を発色しています。
摩擦、磨耗、傷により表面が剥がれると煮色前の明るい桃色が出てしまいます。
使い込むと人の汗や油、体温によって化学反応するとまた色が発色します。
 

金属の酸化と錆(サビ)の美的評価

金属の酸化と錆(サビ)の美的評価

銅、四分一、赤銅などの銅合金は変色、腐食してしまいます。しかし変色、腐食自体が美術的価値を引き出すとなれば話は別です。
銅、四分一、赤銅などの銅合金は酸化させることにより色を発色します。
銅は元々、桃色ですが時間が経つにつれ酸化し茶色く変色してきます。茶色からさらに腐食していくと緑青が出てきます。
煮色仕上げでは銅を人口的に茶色く酸化させ、発色させる技法です。同じように煮色仕上げすることにより、四分一はねずみ色に、
赤銅は青みがかった黒に発色します。
銅合金の金属は湿気の多い所などにおいておくと腐食が進み緑青(サビのようなもの)が出てきます。
普通サビというと鉄のサビのような茶色く、ボロボロと剥がれ、最後には鉄そのものまでボロボロにしてしまう物を思い浮かべます。
銅も緑青というサビが出てきますが、鉄のようにボロボロになってしまうことはありません。
緑青は緑色をした物です。銅や銅合金は酸化し表面が腐食してくると、緑青がでてきます。
緑青はサビですがそのサビが進むにつれ表面を覆いそれ以上腐食しなくなります。
工芸作品では最後に緑青で表面を覆って仕上げる場合があります。これはとても美しい緑色(または青色)で仕上がります。